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行政書士試験の憲法の勉強法と具体的な対策は?

行政書士試験勉強を始める、法律初学者が勉強しようと手に取るのに最適な科目が憲法だと筆者は個人的に思います。

改憲論が世間をにぎわせ、憲法9条の問題があり、プライバシーや人格権がうたわれ、日照権などの環境や京都などの都市の景観についても憲法は大きく絡んできます。

しかし、憲法を学ぶことで陥りやすい間違いがあります。

皆様、「憲法を学習する目的を見失ってしまう」ことです。

この記事をご覧の皆様の憲法を学習する目的は「行政書士試験に合格するため」です。

憲法は学び始めると非常に奥が深いのですが、初学者にも門戸が広く、学べば学ぶほど深みにはまってしまいます。

皆様憲法の深みにはまりすぎて無駄に細かい知識までいれてしまいがちです。

憲法を学習する際、「行政書士試験に合格するため」の学習をするのであり、けして「憲法学者になるため」の学習をする必要はありません。

そして、一番みっともないのが、学習した知識をもって酒場で自身の憲法論を語ることです。

筆者は行政書士試験に合格後登録したての行政書士と話をすることが経験上多々ありました。

行政書士試験に合格した程度の知識だけで、勘違いをしていっぱしにご自身の憲法論を展開することこそ、はずかしく、聞くに堪えないことはありません。

憲法は法律実務家にとってけしておろそかにしてはいけない基本根幹ではありますが、法律実務家が憲法問題に触れることはまずありません。

ですので、とにかく割り切って必要な論点にしぼって学習することが行政書士試験合格への最短距離だという点を忘れないようにしてください。

行政書士試験を突破するために憲法は重要?

では、行政書士試験では、実際どれくらいの憲法の問題のウェイトがあるのでしょうか。

本試験での憲法の出題は5肢択一で5問、多肢選択1問で計28点です。出題数はけして多くはありません。

しかし、必ず出題される以上、学習は必須であるといえます。

また、先ほども申し上げました通り、憲法は初学者でも比較的にとっつきやすく、また、身近な問題でもあり、かつ、法律を学ぶ上で、根本原則である憲法を避けることはできない科目であると言えます。

法律初学者の方こそ、日本の法律の根本原則である憲法をさけずに、きちんと学習することが必須であると筆者は考えます。

また、比較的容易に行政書士試験突破に必須の60%程度の知識を身に着けることが可能ですので、避けることなく学習してほしいと思います。

憲法の合格に一番近い勉強法は?

では、合格への最短ルートの知識をいかにしておさえていくのでしょうか。

そのためには学習に際しての優先順位を抑えるべきであると筆者は考えます。

優先順位1:「人権」と「統治」の概念を抑える

憲法は大きくわけて、「人権」と「統治」にわかれます。この人権分野と統治分野の概念をきちんと押さえることが必須となります。

人権分野はよんでそのまま、基本的人権についてです。統治とは簡単に言いますと、国家が国民の人権を侵害することがないようにする国のシステムについて記載されています。

初学者はまずは、人権分野から自身の人権について考えて頂きたく思います。

そして、国民の人権がいかにして守られるべきなのかという日本の統治システムについて学習するべきです。

まずは、初学者にも優しい憲法の本で、あっさりと全体像をつかむことをお勧めします。

その中で、ざっくりとで結構ですので、「人権」と「統治」の概念を抑えてください

そして、人権分野で大きなウェイトを占めるのが、「判例」であり、統治分野で大きなウェイトを占めるのが、「条文」です。条文は六法できちんとひいてみにつけましょう。

判例については法律初学者の人たちにとっては独特な言い回しに、理解するのが非常に困難なこともあります。

そんな憲法の判例の学習にお勧めの著作は、芦部信喜著の「憲法判例を読む」です。

憲法学者の大家である芦部信喜先生の著作で、堅苦しくない文体で憲法の重要判例について解説しています。

この本をソファーやベッドに転がって気分転換でよいのでぜひ一読してみてください。

憲法を体系的に学習するのに非常に適している名著です。法律初学者の方も、判例の独特の言い回しになれることができます。

優先順位2:六法を使う

そして、次に重要なことが六法を使うことです。

ポケット六法やデイリー六法で結構ですので、必ず条文をひきましょう

最初は法律用語自体がわかりにくいかもしれませんし、日本語として簡単に理解することができないかもしれませんが、法律実務を学ぼうというのであれば、条文を引くことは必須ですので、必ず条文をひくようにしてください。

そして、条文を引く際には「原則」と「例外」をしっかりと抑えるようにしてください。試験というものは「例外」が好きです。

「例外」ほど出題される傾向にあります。

原則」を理解しなければ「例外」を理解することはできません

まずは、条文を引くことで、「原則」を頭に叩き込み、そして、それができたら、「例外」にも対応することができるようになるのです。

また、統治分野については国会の議決や国会の開催など数字も頻繁に出てきます。

それをきちんと押さえるためにもまずは条文になれることが必要です。

憲法で大事なのは基本を押さえること

憲法を学習するうえで、一番重要なことは根本原則、言い換えると基本をしっかりとおさえることです。最初にもお話しましたが、憲法自体があらゆる法律の基本となっているものです。

ですので、憲法をしっかりと身に着けるということは、他の法律分野を勉強する際にも非常に役に立ちます。

おわりに

憲法はとっつきやすく、深みにはまりやすい学習分野であります。ですので、憲法が好きだという受験生も非常に多いです。

しかし、論点は非常に多いので深みにはまると憲法に学習時間をとられて、他の科目の時間を取られてしまう可能性もおおいにあります。

初学者が失敗しがちな間違いで、最初に学んだ憲法で時間を取られてしまうことです。

行政書士試験は他分野にわたるため、効率的に時間配分考えて学習する必要があります。

憲法は極めて法律実務家にとって重要な分野ではあります。

しかし、矛盾するようですが、行政書士試験での憲法の出題は5肢択一で5問、多肢選択1問で計28点です。

ウェイトはそこまで高くありません。

最適なのは体系的な簡単な本を一読し、行政書士試験の過去問に多く触れることです。

そうすれば、どのような原則、例外の問われ方をしているのか、ということが理解でき、テキストや参考書を読むスピードも徐々に早まっていきます。

そして、とにかく条文をきちんとひいて理解することが必要です。特に統治分野は条文知識が主です。

知識問題は、当たり前ですが、知っていれば解けますし、知らなければ解くことはできません。

一度で覚えこむ必要は全くありません。

何度も何度も、問題を解いて、条文を引くことが憲法対策の一番の近道であると言えます。

 

 

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